クソデカ宇宙
はじめに
これは「オンやる」内の「アドベントカレンダー」のための記事です。
そして、「アドベントカレンダー」のページに、この記事の概要として
「謎多き宇宙に思いを馳せていた頃、宇宙と脳細胞の構造が似ているらしいことを知った私は、銀河の分布図を作りました。が、調べた銀河の数が少なく、あまり良いものができなかったので、改めて銀河の分布図を作ることにしました。」
と載せていただいたのですが、後半は嘘になってしまいました。
なんだかんだあり、やっぱり今回は新しい分布図を作ることができなかったので、謎多き宇宙に思いを馳せていた頃(5年前)に作った銀河の分布図について書かせていただきます。
宇宙についてもブログについてもめちゃくちゃ素人なので、いろいろと細かいところは気にしないでいただけると幸いです、、😭
動機
わたしは高校2年生くらいまで宇宙に興味がありました。
宇宙人を見つけたいなどとほざいていた時期です。
その頃、宇宙と脳細胞の構造が似ているらしいという情報をたまたま見かけました。
左はネズミの脳細胞(薄くスライスしたネズミの脳を染色し、神経細胞同士の接続を可視化してあるもの)、右は宇宙(宇宙物理学者の国際チームがコンピューターシミュレーションによって、宇宙が進化し成長する様子を再現したもの)の画像です。
「へ〜」となり、なんやかんやで銀河の地図を自分で作ることになりました。
方法…の前に
まず、宇宙は膨張しているらしいです(他人事)
そのため、地球から見ると銀河は遠ざかっているように観測されます。そして、遠くの銀河ほど速く遠ざかっていきます。
その銀河が遠ざかる速度がわかれば、それを使って距離を推定することができます。
では、その速度はどう求めるのかというと、遠ざかっている物体から出る光の波長は長い方にずれるという性質を使います(ドップラー効果)
銀河のスペクトル線の波長のずれがわかれば、そのずれの大きさ次第で遠ざかる速度が求められます。
ずれが大きいほど速度も大きいので、それだけ遠くにあるということになります。
というわけで、
方法
① 銀河データ収集
② スペクトル解析(波長のずれを見る)
③ 後退速度(遠ざかる速度)を推定
④ 距離を推定
⑤ 分布図にする
という感じでやりました。
① 銀河データ収集
SMOKA(天文データを提供しているサイエンスアーカイブ)から銀河のデータをダウンロードしました。
② スペクトル解析(波長のずれを見る)
ダウンロードしたデータをすばる画像解析ソフト「Makali‘i」で解析しました。
↓ NGC673という銀河のスペクトル解析をしている図です。
③ 後退速度(遠ざかる速度)を推定
解析した波長の値を以下の式のλに代入して、後退速度を求めました。
[v:後退速度(km/s) c:3.0×10^5(km/s) λ:測定した波長(nm) λo:基本波長(nm) ]
④ 距離を推定
③で算出した後退速度の値をハッブルの法則の式に代入して距離を求めました。
[Ho:ハッブル定数(km/s) 74.3とする d:距離(Mpc) ]
⑤ 分布図にする
④で算出した値をグラフ化しました。求めた距離に cos 赤緯をかけてグラフ上のx座標とし、sin 赤緯をかけてy座標としました。
結果
114個の銀河について調べ、以下のような分布図になりました。点が銀河で、中心が地球です。
中心部を拡大するとこんな感じになりました。
結論
宇宙は広い。
最後に
114個の銀河の分布図ができただけで、で?っていう感じなのですが、で?っていう感じになった高校生の頃のわたしは、宇宙はちょっと果てしなさすぎる、もっと身近で実用的なことをやりたい、と思いました。
これがITを学ぼうと思った理由の1つです。
この分布図を作っていなければ、IT総合学部に入っていなかったかもしれないので、オンやるにも参加できなかったかもしれません。
最初にも書きましたが、これは「オンやる」内の企画「アドベントカレンダー」のための記事です。
アドベントカレンダーで何を書こうか悩んだのですが、オンやる2020のテーマは「ゼロから始めるシェアキャンパス」ということで、これって(学びをシェアするという意味で)オンやるのテーマにぴったりかも、と思い、このような内容にしました。
ここまで読んでくださった方がいるのかわかりませんが、もしいれば、、
一緒にオンやる、楽しみましょう😎🎉